健康第一薬局の角皆です。
平成30年6月27日水曜日の午後に掛川市の「健康第一薬局」にて、地域住民や薬局利用者を対象としたイベントを行いました。
天候が不安定のせいか、参加者は少なめでしたが、 今回の内容は「減塩」について行いました。
日本人の塩分摂取量は平均11gと、世界中でも塩分を多く摂取している国の一つです。そして、塩分の過剰摂取により血圧の上昇、腎機能の低下、胃癌の発現など多くの病気の原因の一つといわれています。厚生労働省も塩分摂取を男性が8g、女性が7gを推奨しています。
果たしてこの基準をどのくらいの方が、達成できているでしょうか?
今回のイベントでは、家庭で行える減塩に関して説明や体験を通じて学んでもらうことを目的に行いました。
まずは作成した資料を基に、塩分に関する説明や摂取状況、減塩を行う際の料理のポイント、食品中に含まれる塩分量に関する説明を行いました。実際11gの塩分を見た方は、「毎日摂取している塩分量が多いことに驚いた」「使用する食塩以外にも多くの塩分を摂取していることに驚いた」などの感想がありました。実際は味付けで使用する塩分よりも、調味料や食材に含まれる塩分がかなり多いことがわかります。
次に、インスタントの味噌汁、減塩だしと減塩味噌で作った味噌汁、昆布・鰹の出汁と少量の減塩味噌で作った味噌汁の3種類の味見を行いました。飲み比べることでインスタントのものは「塩分が濃い気がする」などの感想がありました。
出汁をとることで味噌の量を減らしても、苦も無く飲めることを体験してもらいました。家で減塩を実際に行っている家庭では、減塩出汁と減塩味噌で作った味噌汁でも少し味が濃いという意見もありました。
また、塩分チェッカーを使用して各味噌汁の塩分濃度も測定しました。塩分量を減らすには、味噌の使用料などかなり減らす必要があることを解説しました。
出汁をとると手間がかかるといった意見もありました。今回は切った昆布、鰹節をお茶のパックに入れて、一晩水につけて冷蔵庫で保管する方法で、出汁をとったことを説明しました。出汁の作り置きもできることを説明したら、家でも試してみたいという感想もありました。
今回のイベントを通じて減塩について興味や必要性を持っている方が多いことを感じました。なかなか普段の調剤の仕事だけでは気づきにくいですね。
また各家庭で厳格に減塩を行っている家庭もあれば、塩分摂取量なども気にしていない家庭など様々あります。日々少しずつ努力することが減塩には大切なのだと、我々も改めて学びました。
調剤をしているだけではわからなかったことです。
今後も健康維持のための食事や病気に関する、説明会や体験会などを企画して調剤薬局から情報を発信していけたらと思います。